独自技術 スーパー2相系ステンレス鋼

スーパー2相系ステンレス鋼を用いた
ポンプケーシングの開発と製品化

スーパー2相系ステンレス鋼開発の背景

2相系ステンレス鋼は、従来品と比べて強度に優れ、とりわけ塩化物にさらされる環境下では耐孔食性、耐隙間腐食性および耐応力腐食割れ性に優れています。 古くから化学プラントや海水機器などに用いられてきましたが、近年ではステンレス鋼が極めて厳しい腐食環境で使用されることから、 より高機能な2相系ステンレス鋼の需要が高まっていました。 こうした需要に応えるため、耐孔食性と強度を高めたスーパー2相系ステンレス鋼が開発されました。 スーパー2相系ステンレス鋼は、非常に強い耐性と耐孔食性を持ち、さらにオーステナイト系ステンレス鋼よりもニッケル含有量が低いため、コストパフォーマンスにも優れています。

ミクロ組織・フェライト率 フェライト率:46.3±4.3

スーパー2相系ステンレス製ポンプケーシングの製造

近年の原油価格の高騰から、これまで開発の難しかった低品位油田やガス田の再開発が必要となりました。 そのためにはポンプの高圧化が必要ですが、従来の鋳造品では強度に限界があります。石油掘削機器の部品もそれまでの鋳造品から、 より強度に優れた鍛鋼品が求められるようになりました。スーパー二相系ステンレス鋼は窒素含有量が高いため熱間加工が難しく、 また加工の際にσ相が析出されやすいという問題があり、鍛造の難しい素材でした。当社では長年にわたる経験の蓄積を基に、 鍛造による肉厚ポンプケーシングの製造を試み、各種試験を繰り返した結果、ASTM-F55基準を満たす製品を作ることに成功しました。

F55ポンプケーシング(製造試験材)

一貫生産による細かなニーズへの対応

大平洋製鋼は、溶解、精錬から機械加工まですべてを一貫体制で行っているため、お客様のご要望に応じた改良を施すことが可能です。 用途に応じた最適な成分や鍛造方法を研究しています。創業以来75年以上にわたって培ってきた技術・経験の積み重ねと、 最新の機器を使った研究試験やシミュレーションなどを駆使し、お客様の求めているものを高い水準で形にすることが私たちの使命です。